2010年11月25日

秋津遺跡を守れ

調査担当者は、まったく理解していない。

11月25日の朝刊を見てネットで検索した。
秋津遺跡調査担当者の次のような感想を見た。

>「古墳時代前期(4世紀前半)にこんなにでかい建物跡があるなんて……」。24日、発表された御所市の秋津遺跡の大型建物跡などの遺構を前に、県立橿原考古学研究所のベテランたちは一様に絶句した。

発掘担当者たちは、この地が五代孝昭や六代孝安の宮が在った発生初期の大和王権の源郷の地であることを、まったく理解していない。
もちろん孝安や孝昭の実在を信じないから無理も無いことであるが。

異なる葛城氏

 御所市近辺のこの地は、初期大和王権の源郷の地である。
ここには系統を異にする二つの葛城氏と称される氏族が在る。

一つは武内宿禰に始まり、その子ども葛城襲津彦―葛城葦田宿禰―葛城玉田宿禰―葛城円(つぶら)と続く一族で、5世紀の後半、雄略によって滅ぼされる。この秋津遺跡の近く宮山古墳を築いた一族である。

もう一つは、神武が奈良盆地を平定した時、この地の国造となった剣根に始まる一族である。この葛城氏も5世紀代終わりには力を失っている。

先の葛城氏の祖となる武内宿禰は、この葛城国造荒田彦の娘、葛比売をを娶って葛城襲津彦を生んだとされる。
したがってこの二つの葛城氏は途中で一緒になるが元々は先祖を異にする氏族である。
秋津遺跡調査担当者は前者の葛城氏しか頭に無い。しかしこの一族は、この遺跡の年代である4世紀前半には、まだこの地で勢力を得ていない。
したがってこの葛城氏との関連では、この遺跡の性格をまったく理解できないのである。

秋津遺跡は尾張氏と関係する

古い時代この地域の支配者は、葛城国造家の葛城氏である。この葛城氏と密接に関係するのが尾張氏である。そしてこの尾張氏は、初期の大和王権と密接に関係する。
私の仮説によれば、孝安時代の尾張氏は、大和王権そのものなのである。

その尾張氏に関係すると思われる遺跡がある。秋津遺跡の東1kmにある日本武尊の墓、琴弾原白鳥陵である。
日本武尊の妃を宮簀姫と言う。宮簀姫の父親、乎止與命は尾張氏の人で、出身はこの御所市葛城高尾張と思われる。後に現在の愛知県に移り、後の尾張氏となる。
日本武尊は景行の皇子とされる。本来なら奈良県天理市や、桜井市あたりに墓が造られても良さそうなものである。ここ御所市琴弾原に墓が造られたのは、尾張氏との関係を推測する他無い。

琴弾原白鳥陵は宮内庁の陵墓参考地であり、詳しい事は解らない。だが私は間違いなく古墳と確信する。
国見山から北西に延びた尾根を切り墳丘を築く。
白鳥陵の前後にも明らかに、古墳と思われる墳丘が存在する。
特に尾根先端の古墳は相当大きい。現在は個人の墓地となるが、尾根の山側と先端側を切り、円墳とする。奈良県の遺跡地図では、古墳と認識されていなが、古い時代の古墳である。


大きな地図で見る

私は日本武尊は、4世紀初め頃の人と推測する。したがってこれらの円墳は、秋津遺跡と同時代の築造であろう。
秋津遺跡は、これらの古墳との関連で語られるべきなのである。5世紀初頭の、宮山古墳などとの関連では理解不能である。


橿原考古学研究所にこの遺跡を守る力は無い

私は早くから、この場所から大型建物の遺構が出土すると予言した。
文化庁や橿原考古学研究所にもそのことを伝えた。
誰も信じようとはしなかった。
出土している秋津遺跡は、私が予想した年代より百年くらい後の時代の遺構である。
だがこの地は初期大和王権の王都であり、それは他ならぬ邪馬台国の王都でもある。
そして今、卑弥呼の時代から百年後の大型建物遺構や、二重の板塀が取りか囲む、神社遺構が出土しているのである。
このような日本国家の源郷とも言うべき重要な遺跡が、今インターチェンジ建設によって破壊されようとしている。

六代孝安の実在も、秋津島宮の実在も信じない人たちに、この遺跡を守る力は無い。

この記事へのコメント
私は卑弥呼の使者は尾張氏の祖先であると信ずる者です。詳しくは私の電子書籍「卑弥呼の使者は尾張氏の祖先」を検索してください。『ブクログ うえだみつお」でも検索できます。卑弥呼が誰であるかは特定できていませんが「うない姫」の可能性も検討してみます。
Posted by 上田充夫 at 2012年02月26日 09:26
私も239年の使者の牛利は、由碁理で尾張氏の人物と確信しております。

http://kodai.sakura.ne.jp/keizudeyomitoku/106tosiguri-yugori.htm

この時の正史難升米は中臣氏の梨迹臣。

http://kodai.sakura.ne.jp/keizudeyomitoku/103kennsi-nasitomi-iseri.htm

今後ともよろしく。
Posted by 曲学の徒 at 2012年02月29日 23:28
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